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イベントレポート「オニグルミのブールドネージュづくり」

こんにちは。 12月とは思えない陽気が続いていますが、今週末からはとうとう寒波が来るとのことで怯えています。風邪をひかないようにしっかり対策しなくてはいけませんね。


今回は「オニグルミのブールドネージュづくり」の当日の様子をお届けします。


まずはオニグルミの殻を割るところからスタート。 準備する殻付きオニグルミの量は、お菓子作りで使う量の5倍ほどです。最初に殻の表面をよく洗い、しばらく水につけます。この作業はイベント前に事前準備として行いました。


オニグルミを殻ごとフライパンにあけて弱火で煎り、たまに転がしながら殻が割れるのを待ちます。殻が割れるとピシッと音がするのでわかりやすいです。



じつは殻が割れるときのピシッという音を意識して聞いたのは初めてでした。


殻に割れ目ができたらいよいよ割っていきます。和ぐるみ割り器があると一番やりやすいのですが、バターナイフやマイナスドライバーでも割ることができます。ただ、この日はバターナイフの厚さに対して割れ目が細いようだったので大半を包丁でたたき割りました。



包丁でたたき割る作業は危ないので私が行い、 参加者さんには見学していただきました。


割ったら今度は爪楊枝で殻から身を取り出す作業です。きれいに取り出すのが難しく大体実がばらばらになるのですが、たまにつるっと殻から外れてくれるものもあり、その実の形を全員で観察しました。



「殻の中に実がぎゅっと詰まってるけど量は少ない…」

「実から油が染み出てる!」

「クルミって脳みそみたいな形してますよね」

「東洋医学では似た形の食べ物はその場所にいいといわれていて、クルミは実際脳にいいんですよ」

などなどクルミという切り口からいろんな話題が出て盛り上がりました。



きれいに殻から外れたクルミ


実を取り出せたら、香りが立って全体がカリッとするまでフライパンで乾煎りします。弱火で焦がさないようにじっくり煎ったらオニグルミの下準備完了です。


あとは材料を混ぜて形を作り、オーブンで焼いて粉砂糖をまぶしたらブールドネージュの完成です。粉砂糖の付き具合にむらがあり真っ白の雪の玉にはなりませんでしたが、クルミの味と香りがしっかりして、とてもおいしくできました。




この日集まった参加者さんは、皆さんお菓子づくりやものづくりが好きな方で、なんと手作りのシフォンケーキを持ってきてくださった方もいらっしゃいました。ケーキの上にはかわいらしいドライフラワーが載っていて、それも手作りだそうです。


紅まどんなが練りこまれていました…!


その方は山で育ったため身近にお店がなく、なんでも自分で作らなければならない環境だったそうで、どんなものでも手作りするお母さまの影響でものづくりが好きになったそうです。肱川に来た当初から山の人の生活の技術はすごいと思っていましたが、今も山暮らしの知識や技術は生きているんだと改めて感じました。


私が協力隊になろうと思った理由の一つが、都会で消費する人ではなく何かを自分で作り出す人になりたかったからです。そのため肱川に来て、野菜だけでなく竹細工や木で編んだカゴやお花などなんでも自分で作る人たちがたくさんいることがとても素敵だと感じました。


しかし、すごい技術を持つ人が山にはたくさんいることや、山の人々の生活の知恵はあまり知られていないように思います。それってすごくもったいない、もっと山の生活に息づくものづくりについていろんな人に知ってほしい、と県内で協力隊員をされている参加者さんと意気投合しました。


完成したブールドネージュを食べながら、作った作品の写真を見せ合ったり連絡先を交換したりと人の交流が生まれていました。自分が開催したイベントがきっかけで人がつながるのがこんなに嬉しいとは思いませんでした。今回のイベントは山の恵みをおいしくいただく以外にもたくさんのギフトがある会になりました。

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